研究プロジェクト

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2017年度

「宗教倫理とは何か」
What is Religious Ethics

本学会では、これまで生命倫理や環境倫理、さらには宗教共同体や宗教者の公共圏への参与など、宗教と倫理の関係をめぐる様々な課題を幅広く取り扱ってきた。宗教的信念に基づく価値規範と、急速に変化する現代社会に立ち現れる価値観とは、決して対立するだけでなく、相互に補完的かつ生産的な関係を取り結ぶこともできる。2017年度は、宗教と倫理の間の緊張関係と相互関係をあらためて問い直し、本学会の固有の役割を再認識するために、「宗教倫理」という学問的枠組みに光を当て、今後の展開のための方法論的基礎を築いていきたい。
宗教がそれぞれ独自の価値規範を持ち、倫理という語が多義的である以上、「宗教倫理」の考察に対しても様々なアプローチが可能であろう。「宗教倫理とは何か」を共通課題として、理論および実践の両面から議論が深まることを期待したい。

夏季一泊研修会

日時
2017年8月28(月)〜29日(火) 
場所
北海道科学大学 E棟306教室
  • シルヴィア・オレーヤージュ(北海道医療大学)「臓器移植に対する見解の日本のカトリック信者と神道関係者との比較研究:デリベレーティヴ面談での調査を通して」

 

  • 森口眞衣(日本医療大学准教授)「伝統医学と宗教的医療実践の境界における問題」

 

  • 宇都宮輝夫(北海道大学名誉教授)「利他的規範の生成と宗教の役割―ダーウィンの問いとデュルケムの答え」(コメンテーター;小原克博・同志社大学)

第1回研究会

日時
2017年4月20日(木)18:00〜20:00
場所
同志社大学 今出川キャンパス 至誠館3 階 会議室
講師
小原克博(同志社大学 神学部 教授)
演題
「宗教倫理が問うべき課題」

第2回研究会

日時
2017年5月25日(木)18:00〜20:00
場所
キャンパスプラザ京都 第1会議室
講師
三宅善信(神道国際学会 理事長)
演題
「神道と倫理についての一考察:こと・わけ・もの・うつ・おや・かみ」
コメンテーター
高田信良(龍谷大学 名誉教授)

第3回研究会

日時
2017年6月23日(金)18:00〜20:00
場所
キャンパスプラザ京都 第1会議室
講師
鬼頭 葉子(長野工業高等専門学校 准教授)
演題
「宗教と倫理のかかわり-「憐れみ(compassion)」概念を手掛かりに」
コメンテーター
岡野彩子(関西大学 非常勤講師)

第4回研究会

日時
2017年7月21日(金)18:00〜20:00
場所
キャンパスプラザ京都 第1会議室
講師
竹下・ルッジェリ・アンナ(京都外国語大学 准教授)
演題
「禅と倫理の諸問題ー慈悲の役割についてー」
コメンテーター
杉岡孝紀(龍谷大学 教授)