学会の活動

学術大会

第12回学術大会

「スピリチュアルケア、グリーフケア」 

日時
2011年10月22日(土)
場所
龍谷大学アバンティ響都ホール(アバンティ9F)

 「スピリチュアルケア、グリーフケア」 

大会ポスター

ご自由に印刷してお使いください。(1.2MB)

  死は一人の例外もなく誰にでも必ず訪れるものであるが、それがいつ訪れるかは誰も分からない。このように不可避でありながら、しかも予見不可能な死は、何人も無視しえない正に死活問題であり、人生を根底で裏打ちしている限界状況と見ることができる。とりわけ、末期疾患の患者においては、人生を総括して必ずしも過去が清算できるとは限らず、しばしば人生の意味や自分の存在意義などをめぐって悶え苦しむという事態が生じる。一般に、スピリチュアルペイン(魂の痛み)は、生きる意味を喪失することに伴う痛みと理解されており、それに応じたケアが不可欠であると考えられている。また、死別に際して遺族を襲うグリーフ(悲嘆)も、然るべきケアが必要であるとされる。

  スピリチュアルペインは、必ずしも末期患者に限らず、およそ人間が充実した人生を送るためには避けることのできない魂の痛みであり、広い意味でのグリーフも、遺族だけの悲しみに尽きるわけではない。ただ、本大会では、患者や遺族への「スピリチュアルケア、グリーフケア」に焦点を絞ることにし、死を契機に立ち現れてくる魂の痛みや苦悩が有する意味とその痛みや苦悩への対応を考察するための機会としたい。スピリチュアリティ(霊性)の解釈については、現代の日本社会に或る種の誤解と混乱が広がっているが、問題の本質も、こうした死に対する直視と洞察からこそ浮かび上がってくると思われる。

 

 

プログラム

8:30 受付開始
9:00 開  会 

 

【 午前】

<研究発表> 20分発表 10分質疑

9:00- 9:30

有徳なる者の死について-アレクサンドリアのフィロンによるモーセの死の叙述を中心に-

片木華枝(神戸女学院大学)

9:30-10:00

東西霊性交流における「霊性」と「対話」の位置づけ

武藤亮飛(筑波大学)

10:00-10:30

軍隊・軍人と宗教

石川明人(北海道大学)

司  会:高田信良(龍谷大学)

10:30-11:00

愛するひとの死にどう向き合うか

山口 尚(京都大学)

11:00-11:30

賀川豊彦の思想における<芸術としての悪>

スティグ・リンドバーグ(京都大学)

司  会:堀内みどり(天理大学)

11:30-12:00

スピリチュアルケアでの医療と宗教の関係を考える

杉岡良彦(旭川医科大学)

12:00-12:30

スピリチュアル・ヒーリングの五つの焦点的意味

津城寛文(筑波大学) 

司  会:芦名定道(京都大学)

 

【午後】

<公開講演・公開シンポジウム>

14:00-15:00

公開講演
スピリチュアルケア-生きる意味への援助-

村田久行(京都ノートルダム女子大学)

15:00-16:30

シンポジウム

  • パネリスト
    村田久行(講演者)
    岩田文昭(大阪教育大学)
    室寺義仁(高野山大学)
  • 司会
    棚次正和(京都府立医科大学)
16:30-17:30

会員総会

事業報告、研究会報告、会計報告

(終了後、写真撮影)

17:45-20:00

懇親会

ホテル京阪3F「菊の間」〔アバンティの東隣り〕